結果を出すためには、不要な部分をスルーして、必要な部分だけにリソースを集中することが重要。
これができているかどうかが、要領よく結果を出せるかに直結してきます。
たとえば、教科書を読むだけの勉強は効率が非常に悪い。
まずテストで結果は出ず、成績は上がりません。なぜなら頭に入っていないから。
私の経験も踏まえ、要領の良い人の勉強法について考察してみましょう。
要領がいい=脳のリソース振り分けが上手い
「要領」を辞書で調べてみました。
1 物事の最も大事な点。要点。「質問の―がはっきりしない」
2 物事の要点をつかんだ、うまい処理の仕方。「―が悪くてなかなか覚えない」「―よく話をする」
(要領 とは – コトバンクより)
つまり、「要領がいい」というのは、物事の要点を掴んでうまく処理する能力が高いということを意味していると考えていいでしょう。
学校のクラスにいた「あんま勉強してないのに成績のいい人」「勉強頑張ってるのに成績の上がらない人」の違いは、おそらくこの部分。
前者(=いわゆる「要領のいい人」)の優れたポイントは、限られた集中力や時間といったリソースを結果につながるよう効率よく配分して使えることなのです。
教科書を漠然と読んだり、全てをノートにまとめるのは時間の浪費
例えば、学校の試験勉強、あるいは受験勉強をする場合を考えてみます。
教科書の試験範囲を隅から隅まで読む。これはかなり要領が悪いと言えるでしょう。
試験に出そう/出そうでないところ、自分が覚えている/覚えていないところも等しく載っているために、力の入れどころがわかりづらいからです。
同様に、最初から最後までをノートにまとめるのも非常に効率が悪い。最終的にノートにまとめること自体が目的になってしまうことすらあります。
ほとんどの試験には「傾向」があります。まずはそれを掴むことが第一。出題されない部分をいくらやっても結果は出てきません。
第二に、「自分の弱点」を知ること。出題される可能性があるのに理解できていないところがあるならば、そこを補っていかなければいけません。
実際の手順でいくなら、以下のような感じでしょうか。
- 過去問や出題者の情報などから、どういった問題が出るか予測
- 問題を解いてみて、予測される問題のうち自分の理解できていない部分(弱点)をあぶり出す
- 弱点について解説を読み理解する、ノートに書いたり繰り返し問題を解くなどして克服していく
- 再度問題を解いてみて、本当に記憶に定着しているかを確認(できていなければ③に戻る)
(※ここで始めて教科書・ノートが登場)
教科書は、重要な部分が太字になっていたりはするものの、基本的に抑揚なく平坦な文章が続きます。
これが教科書としてはあるべき姿なのでしょうが、読んでいるとよほど興味がないと眠くなるし、どこが重要なポイントかもよくわかりません。
なので、試験勉強をする際には、③で書いた通り辞書・参考書的な使い方をするのがベスト。
以上は、ある程度授業などでやったことがある範囲を勉強する場合を想定しています。
全く頭の中にない分野の勉強をする場合は、手順①の前に予備知識をある程度入れていく必要があるかもしれません。
ですがその場合でも、漠然と教科書を読みノートにまとめていくのではなく、随所で問題を解くなどして理解が不十分なところの穴埋めをしながら進めていくとよいでしょう。
弱点をつぶすことと、長所を伸ばしていくこと
試験(主にペーパーテスト)は、弱点をつぶしていくというのが基本。
これまで述べた勉強法も、それに応じて書いたものです。
ほとんどの仕事であったり研究など、長所を伸ばしていくことが重要な分野においてはまた違った要領の良さが必要となってくるかと。
とはいっても、ベースにある考え方「枝葉の部分はとりあえず置いておき、重要な部分に脳のリソースを振り分ける」というのは同じ。
目標とする結果を出すために重要な部分を見極め、そこに集中力を傾けること。
重要な部分がわからなければ、先達の話や書籍などから当たりをつけてトライし、イマイチな場合はサッと切り替えること。
(決して1つのやり方や一人の成功者に拘泥しないこと)
言うは易く行うは難いことですが、そうやって意識して考えながら進めていくだけでも、少しは違ってくるんじゃないかなと思います。
あとがき
結果が出ている人に対し「才能だ」「地頭がいいから」と片付けてしまう人がいます。
もちろん、生まれつきや今さら変えられない育ってきた環境による部分もあるでしょう。
ですが、思考停止して何もしなければいつまでたっても進歩しないままです。
例えば、今回の記事での「要領の良さ」は後天的にでも身につけられるスキル。
もし自分が重要ではない部分にリソースを割かれているなと思ったら、この記事の内容を思い出してみてください。
「仕事が終わらない人生」が180度変わる 努力に頼らず「要領がいい人」になる40のコツ